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空想垂れ流し フェイト・T・ハラオウンの暴走

フェイト・T・ハラオウンの暴走

リクエストSSです。
えーと、初めに言っておきます。
スイマセン、正直やりすぎました。
ちなみに書き上げてから思い出したんですが・・・・・「男同士のドタバタ劇」やってないです。
また別枠でやろうかと思います。


「それで・・・・フェイトちゃんは幸せ?」
「幸せすぎて困っちゃうくらいに幸せ・・・・・もう、毎日薔薇色で桃色で芳しいって言うか最高って言うか嬉しいって言うか快感って言うか」
「はい、ストーップ!!うちにはちっちゃい子供がいるんだから、いきなりアダルティーなこと言わないでね?」
「あ、ご、ごめん、なのは・・・・つい」
 ついじゃねえ。高町なのはは思った。
 桃色って何ですか。薔薇色って何ですか。ていうか何故そんなに顔が赤いんですか。快感って何ですか。
 親友がもはやどうしようもないくらいに桃色中毒というか桃色注意報を発しているのだ。
 呆然ともしよう。
「・・・・・でも、私にだって悩みはあるんだよ?」
「へ、へえ。」
 高町なのは。愛娘ヴィヴィオに目で合図。
 曰く―――ザッフィーと遊んでなさい。分かった?
 同じくヴィヴィオも眼で合図。そのアイコンタクトは正に以心伝心。
 曰く―――うん、ちゃんと聞いてるね。
 ―――全然、駄目である。
 眼をキラキラと輝かせて、正座をしてフェイトの言葉に聞き入るヴィヴィオ。
 焦りまくる高町なのは。だが、そんなことはどこ吹く風とばかりに―――というか自分の話に集中しすぎてもはや周りが見えていないフェイト・T・ハラオウン。金色の女神はかくも自分勝手である。
「いつになったら、子供出来るのかなって。毎晩、してるんだけどね・・・・」
(それ、ダウトオオオオオオオオオオ!!!!!!)
 デッサンが崩れるほどに狼狽した高町なのは。
 ぶっちゃけ“してる”って言われてもイマイチ何が何だかピンとこないヴィヴィオ。
 そして―――明らかに子供の情操教育に悪いことを言いつつも、本当に困ったように溜息を吐くフェイト・T・ハラオウン。
 高町なのはは思った。
 幾らなんでも色ボケしすぎだろう、と。
 フェイト・T・ハラオウン。
 朱い瞳の異邦人シン・アスカの恋人であり、同棲相手であり―――彼が重婚する一人である。
 
フェイト・T・ハラオウンの暴走

 ギンガ・ナカジマは現在里帰りしている。重婚の準備の為だ。色々と発狂しそうな内容だが、その詳細は割愛する。
 シン・アスカはいつも通りに仕事に行っている。
 そして、フェイトはこれ幸いとばかりに現在リンディ・ハラオウンから入れ知恵された様々な策を自分達の部屋に持ち込んでいた。
 ギンガが家にいない内に正妻の座を射止めんと言う考えである。
 先日、リンディに呼び出され行ってみればエイミイとリンディが色々と準備し、巨大な旅行鞄に色々と入れていた。
「お、お母さん達何してるの?」
 リンディ・ハラオウンが―――呟く。その右手に赤い殆ど紐にしか見えない、これどう見ても役に立たないぜ?と言わんばかりの“下着”をフェイトに見せ付けるように取り出しながら。
「いい、フェイト?男なんて一皮向けば基本的には野獣なの。だから、そこを突く。特にあなたの旦那になるシン・アスカは・・・・」
 リンディ・ハラオウンの瞳からハイライトが消える。
「ケダモノよ!ふ、二人とも好きとかそこまではまだいいわ。ええ、そうよ、まだ、赦せる!けれど、何?毎晩毎晩してるとかつけてないとか・・・・・あ、あまつさえ二人同時!?な、何を、何を、あのドチクショオオオオオオオ!!!!」
「お、お母さん、落ち着いて。」
 リンディさんの瞳からは血涙が流れんばかり――というか流れてます。怖いです。超怖いです。
 鬼子母神というモノがるならきっとこんな感じなのかなあとエイミイは他人事のように思った。
「・・・はっ!?ご、ごめんなさいね、フェイト。」
「大丈夫だよ、お母さん。私きっと幸せになるから。」
「フェ、フェイト!!あの男がもし何かしたらきっと言いなさいね!?お母さん、クロウディア使ってでも駆けつけるから!!」
「う、うん。」
 それを後ろから見ていたエイミイは思った。
 ―――アスカ君、ご冥福を。
 ぶっちゃけ黙祷してました。

 帰宅途中の道すがら、フェイトは朱の色に染まったミッドチルダの空を眺めていた。
 フェイトにとってはシンと結婚―――重婚であっても構わないと言う思いがある。
 彼女にとっては結婚とは愛の証であり、重婚だろうと何だろうと別に構いはしないのだ。
 大体にしてシンが選んだのは自分とギンガの二人。
 もし、これ以上増えたならば反応は違ってくるが別にギンガなら構わない。
 ギンガ・ナカジマ。
 彼女はフェイトにとって――正直当初こんな関係になるなど思いもよらなかったが――永劫の宿敵であり、永遠の強敵(とも)である。
 確かに自分だけを選んで欲しいと言う思いはあった。
 けれど、彼が私達の二人共を選んだ時、何故だかとても嬉しかったことを覚えている。
 多分、自分は三人一緒でいるのが好きだったのだと思う。
 自分はシン・アスカを愛している。
 ギンガ・ナカジマもシン・アスカを愛している。
 そして、当のシン・アスカは自分達二人を愛している。
 普通ならそんな関係は許されない。事実、母は未だに納得がいっていない様子だが―――自分はそれが嬉しかった。
 独占欲が無いといえば嘘になる。一緒に住み始めて早い物で既に数年が経過している。
 独り占めしようとしてギンガと喧嘩になったり、家を飛び出したり、シンを吹き飛ばしたり、シンに襲い掛かったり、バルディッシュに諌められてバルディッシュと喧嘩もして―――とにかく紆余曲折など何度あったか数知れない。
 だが、その結果としての重婚ならば別に問題は無い。
 このままずっと結婚もせずに三人で暮らしていくのだろうと本気で考えていたフェイトにとっては渡りに船である。
「あ、フェイトちゃん。」
「フェイトママ―――!!」
「わん。」
 それは一組の親子だった。
 高町なのは。高町ヴィヴィオ。そしてそのホームキーパー兼犬のザフィーラ。
「あのね、今日はね、私、掛け算習ったんだよ!」
「そう、ヴィヴィオ上手くできた?」
「うん!!」
「そう、なのは達はこれから帰るの?」
「ううん、今日は何だか夕飯作るの面倒だからってことで、どこかに外食しようって話してたの。」
「フェイトママも一緒に行こうよ!!」
「わん!」
「あ、その・・・・」
 彼女は自分が持っていた旅行鞄を思い出す。よく考えると―――考えずともコレはヤバイ。なのはにならまだ百歩譲って見られても構わないが、ヴィヴィオは駄目だ。流石に情操教育にマズイ。というかやばすぎる。
「フェイトママ、そういえばソレどうしたの?」
 高町ヴィヴィオ、ピンポイントパス。フェイトの顔が一気に歪む。なのはの顔が何かを感じ取る。
「え?あ、ああ、これは別に、その・・・・そ、そう、嫁入り道具!」
「・・・・・嫁入り」
「道具?」

 高町なのはとヴィヴィオが共に済む一室。最近ではザフィーラがハウスキーパー兼犬としていることが多い。
 道すがら、フェイトからことの成り行きを聞いたなのはは顔を歪ませ、苦笑いをしていた。というか苦笑いしか出来なかった。
 嫁入り道具というから、ウェディングドレスなのかなとか思っていたら、何のことは無い。リンディやエイミイが考案した(自分が使ったもの含む)勝負下着や勝負服の数々だと言う。
 ハラオウン一家は馬鹿なのだろうか?
 なのはは本気でそう思った。
「ヴィ、ヴィヴィオはお風呂にでも入ってなさい。いい?」
「うん?はーい!」
「・・・・・ザフィーラもあっち行ってようね?」
「ワン(了解した)」
 ザフィーラはなのはの瞳に映りこむ不穏な輝きに感づくとすぐさま離脱した。 
 一人と一匹がいなくなった居間。そこで二人は鞄を開いた。
 魔窟。そう呼ぶのが適当であろう内容だった。
「フェイトちゃん・・・・・・流石にコレはマズイと思うの。」
「・・・・・うん、私もそう思った。」
 何故か下着の最も大事な部分に穴が開いていた。もはや下着ではなく布切れである。
 ていうか一体どこの誰がこんなものを常時履くと言うのだろう?
 さもありなん。これは下着ではない。Hな下着である。
 エッチな下着である以上は下着としての機能性など皆無。
「他にもこんなの・・・・シンってこんなのが趣味なの?」
「え、い、いや、シ、シンは・・・・・割と普通・・・だと・・・・思うけど」
「うわ、セーラー服にブレザー・・・・・それに・・・・スクール水着・・・ゴ、ゴシックロリータ・・・・エプロンまである。」
「・・・・・ど、どうしよう」
「ど、どうしようって・・・・・やっぱり着るべきじゃないのかな?リンディさんの好意を裏切っちゃうのも・・・ね?」
「な、なのは・・・・私、どれを着ればいいのかな。」
 高町なのは思った。無論常識的に考えて、いい年した女がこんな格好をするのはちょっと正直どうかと思う行為である。
 つまりはこれは半分嫌がらせである。
 うちのヴィヴィオの情操教育に悪影響を与えたいとしか思えないこのコスプレの数々。
 そして、何よりもそうするフェイトが面白いと言うことと、“あの”シン・アスカがどういう顔をするのかという面白みと共に。
 ニヤリ、と唇が釣りあがる。無論、その表情をフェイトには見せない。
「・・・・フェイトちゃん、きっとシンは受け入れてくれるよ。だから・・・・・やろうよ!」
「・・・う、うん!!」
 ちょろいものだ―――高町なのは心中でクスクスと笑い、衣装選びを始める。
 ―――何故だか自分がつけるとガバガバなのに、フェイトがつけるとピチピチなのはどういう了見なのだろうかと、額に青筋を浮かべながら。

 そして―――運命の時が迫る。
 服装はバッチリグッド。リンディ・ハラオウンとエイミイ・ハラオウン製作にして、高町なのはプロデュースの衣装。
「お、おかえりなさい、アナタ。」
 その時シンの瞳に映ったのは―――年甲斐も無くセーラー服を着て―――しかもサイズが合っていないのか、はち切れそうなほどに胸は張り出しており、その上にエプロンをつけ、頭には何故かネコ耳の飾りがつけられた複合モデル。何かが間違っている気がするが気にしていけない。多分、間違っているとすれば、何もかもが間違っているのだから。
 それは高町なのはや八神はやて等の揺れる成分控えめな世の女性に対して喧嘩売ってんのか、コノヤロウ!?と某不良漫画みたいに噴出しつきで切れたくなるような出で立ちである。
 シン・アスカは・・・・扉を静かに閉めた。
「・・・・夢だ。これは夢だ。」
「え、ちょ、ちょっと!!?シン!?エプロンだよ!?しかもセーラーでネコ耳だよ!?」
「夢だ!!それでもこれは夢なんだ!」
「ゆ、夢じゃないよ!?そりゃ、セーラーは確かに男の夢って聞いてたけど・・・・」
「知りませんよ!!!ああ、もう、アンタ一体、何してるんですか、フェイトさん!?」
 そうして夜は更けていく。世界は今日も穏やかだ。

「・・・・と言うことで成功なんだか失敗なんだか私も分からなかったの。」
「にゃはははは・・・・そ、それでどうだったの?」
「うん・・・・実は・・・・・」
「ほうほう・・・」
「・・・・デキちゃった♪」
「・・・・・・」
 満面の笑顔で少しだけ頬を染めながらお腹をさするフェイト・T・ハラオウン。
 高町なのはは固まった。固まって、唇をひくつかせ、思った。
(・・・・・もう、勝手にして。)
 高町なのは頭を抱え・・・・こんな親友に一生付き合っていくことになったシン・アスカを少しだけ哀れに思った。

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